生物を一年間で二次レベルまで上げる

(最終更新日:2003年4月6日)

おそらく,ネット上で最高レベルの生物の学習についての対談です。もともとは『生物を一年間で二次レベルまで持っていくことはできるのでしょうか?』という掲示板の質問から始まった議論です。
2003年4月6日の昼下がりの午後,メッセンジャー上でTELよっしーが話した内容です。
よっしー:結構昔から18 roadに出入りしている常連さん。生物は大の得意科目。)

1. 流れの作り方

TEL「『生物を一年間で二次レベルまで持っていくことはできるのでしょうか?』って質問があったけど,どうだろう,よし?」
よし「僕は二年で無理だったwやっぱね,生物に割ける時間による」
TEL「それはあるなぁ。俺的には1日3時間くらいでなんとかなると思うんだけど」
よし「授業は受けるの?その人」
TEL「浪人生だからなぁ。予備校の授業はあっても使えんでしょ。まったくの独学と仮定して。」
よし「まったくの独学で一日3時間かぁ。もうちょっといるんじゃないかな。」
TEL「教科書の用語を図表で確認。その後,傍用問題集を解く。これを8月までに終わらせれば…」
よし「全くの独学だと教科書読んでも全く頭に入らないんだよね」
TEL「じゃあ,そこを例えば実況中継とかに変えるとかは?」
よし「それが・・・『鞠子 生物IB・II講義の実況中継』ってさ,岡崎フラグメントとか説明してて初心者用になってないんだよね。むしろ上級者が道楽で読むぐらいのレベルに・・・。
 初めての人が使うとしたらサブノート(例:自分でつくる参考書 ゼミノート生物IB)かなぁ。倫理の場合だけど、サブノートを3周して教科書を読めるようになったw(読めるって、頭に入るようになったってことね)」

TEL「日本の教科書ってやっぱ授業前提だからなのかなぁ。」
よし「そそ。授業と一緒に聞くとものすごくいいけどね。つか、教科書自体すんごくいい。だけど読みにくい。」
TEL「要するに,事項は網羅してるけど,間の説明がちょっと,ってことよね」
よし「一年で二次レベルかぁ。不可能ではないことは確かだけど,いかにして頭に生物の流れみたいなのを構築するかがちとむずい。その流れが夏までに出来上がったら半年で成績がぐっと上がるのは確か。」
TEL「そうそう。流れだよ。いっそのことチャート式シリーズ 新生物 IB・II(チャート)を使うのもいいかも。」
よし「僕はチャートから始めた。物理から生物に転換したんやけどねw」
TEL「チャートの特徴としては,まず,絵が充実してるところ。あと,解説にもそれほど飛躍はなさそう」
よし「考察の題材とかも割と載ってるよね。例えば182ページ。東北大の去年の問題そのまんまだし」
(編註:Study Columnという欄で,ニワトリの翼芽の発生が取り上げられている。)
TEL「これは結構大学でも取り上げられる題材だから入試にも出しやすいよね。」
よし「181ページは最近ブームの中胚葉誘導だ」

2. 問題集の選別

よし 「さて、話を戻そうよ。教科書→傍用問題集が一番無難か。数周してればそのうち教科書も理解できるようになってくるし。
TEL「図表を併用するのは無論ね。チャートはどうしよう?メインに据えるにはちょっと重いかも・・・」
よし「あるにこしたことはないねぇ。けどやっぱ重い。図説もやっぱ初学者にはきつい。むしろリファレンスだよね。」
TEL「ただ,教科書なり問題集なりででてきたことを,その都度図表にマークすれば,バイブルになることは間違いなし。」
よし「それに加えて,チャートとか用語集で補足して,図表に書き込んでいくと・・・」

傍用問題集

よし「傍用問題集って何がいいだろ?」
TEL「有名ところでは新編セミナー生物IB+II(以下「セミナー」)。他には・・・リードα生物IB同II(リードα)とか,センター生物IB,同II(センサー)とか・・・」
よし「あと,スタンダード例解生物TB・II(スタンダードとかあるけど,ああいうのって量が過剰だからなぁ」
TEL「でも,せいぜい300題程度っしょ(編註:実際,セミナーは210題。セミナーは290題)。で,問題のレベルがABとかに分かれてるだろうから,Aだけまずは選んでやってみる,とか」
よし「セミナーは問題のほかに基礎力チェックみたいなのがある(編註:センサーにも同様のものがある)。プロセスっていって、一問一答形式のやつ。傍用の基本確認のページとかは初学者にとっては大きいしね。」
TEL「けど傍用問題集は,学校の指定教材だから,解説とかもらえないんだよね?」
よし「実は代々木ライブラリーだと解説もらえるけどw」
TEL「おお,それは裏技的に使えそう・・・」

理系標準問題集

よし「実は問題集は,駿台の理系標準問題集 生物がかなりいい。解説がいいんだよね。」
TEL「網羅はされているの?」
よし「たとえば最初の問題はミクロメーターの使い方。
1 ミクロメーターの計算
(1)接眼ミクロメータの一目盛りの計算
(2)細胞の長さ(図があって,接眼ミクロメータ何目盛り分で掛け算せいってこと)
(3)対物レンズを10倍→40倍にしたといき接眼ミクロメータ一目盛りの示す大きさは何倍になるか
(4)光学顕微鏡の操作の手順を正しい順に並び替える
(5)顕微鏡で視野の右上に見えてるものを中央に移動させるにはプレパラートをどちらに動かせばよいか
てなかんじで無駄がすくないっしょ」

考察・応用問題は

TEL「あと,考察はどうしよう。理想を言えば中嶋の生物合否決定問題攻略26だけど・・・」
よし「やっぱそれはきついよね。もうちょっとレベルが低いやつ。生物重要テーマの攻略53
TEL「普通の,知識〜考察のバランスのある問題集みたいね。一通り基礎をさらった後にはいいかもね。」

やってはいけない

TEL「応用の問題集といったら,生物IB・II標準問題精講はやってはいけないと思うw」
よし「あれは用語の説明しかしてないよね。問題の解説がほとんどない。あんなのやれたら超人だよw」
TEL「あと,知識もマニアック。しかも出なさそうなのも多いし。
あと,駿台の生物考える問題100選とかは知ってる?」

よし「あぁ、あの化石ね。あんなの薦めちゃいけないよ」
TEL「第一,初版が1988。そして改訂されてない。10年前なら普通に使えてたんだろうけどね〜・・・今はもう(ry」

3. まとめ

TEL「さて,そろそろ結論に。まったくの初心者が独学で生物を二次レベルまで(しかも1年間)にはどうすればいいか,と。

 まずは教科書を見ながら,サブノートを埋めて,1章ずつくらいで傍用問題集を解く。教科書・ゼミノート・問題集を解くその都度図表にチェックしていく。」

よし「そうそう。図表にチェックするのが生物学習の基本やね」
TEL「傍用問題集で分からない問題は,すぐに答えを見るのではなく,教科書や図表のなかに答えを探しに行く&チェック。
 あとは,流れを大切にするってことかなぁ。あまりうまく説明できないけど,単に用語を暗記するんじゃなくて,模式図の単位で捉えていく,みたいな。
 これで傍用を一周するのにどれくらいかかるだろう?3〜4ヶ月くらいかな?本気になればもっと早くできるけど,他の教科との兼ね合いもあるだろうし。」

よし「結構かかるだろうね。一周目は時間かかるよ。」
TEL「それじゃあ,とりあえず傍用を一周して(傍用の代用として,理系標準問題集もオッケー)。次はもうちょっと上の問題集。中嶋重要53かな?消去法で(笑)」
よし「そやねぇ。量が少ないし、ちょうどいいよね」
TEL「んで,それをこなせたら,あとは過去問なり予備校なりで補強していけばいいし。
 これでギリギリ1年か。。かなりハードやなぁ。。」

注意

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関連リンク

生物の勉強法
生物の勉強法の,ここの手法について解説しています。
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生物の語呂合わせを紹介しています。

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