隙間時間の使い方

(最終更新日:2002年2月23日)

机に向かうだけが勉強じゃない

 机に向かってするものだけが勉強ではありません。それ以外の時間を効果的に使うことによって,苦労することなく勉強することも出来ます。(このアドバイスは,アンケートの希望によって,書くことにしました)

1.隙間時間の意義

 勉強は、なにも机に向かって何十分,何時間とするものとは限りません。そういった,連続して机に向かう時間のほかに、日々の生活でなんとなく過ごしている「隙間時間」を有効に使ってみませんか?

 隙間時間の種類にもいろいろあります。休み時間、始業前、放課後、通学中、朝起きてから学校に行く前、寝る前、テレビのCMの間、…いくらでもあります。それらを少しでも有効に使ってみましょう。1日の中で,何気なくすごしている時間を探して,それを勉強に当てる・・・これをするだけでも,かなりの勉強量になります。

 勉強量が増えるというだけではありません。机に向かってする勉強がメインの方に問い掛けたいのですが,そういう勉強は好きという人はそんなに多くないでしょう?振り返ればそこにはマンガとかゲームがあったりと,いろいろな誘惑があるのだから,そういった誘惑に耐えつつ勉強するというのはかなり精神力の要ることです。しかし,ここで紹介したような隙間時間ならば,他にすることが無いわけですから,そうたいした労力もいらないわけです。

 私自身について言うならば,通学時間での勉強は効果絶大でした。これについては後からもう一度解説しますが,「私がこの隙間時間に寝ているだけの人間だったと仮定したら,東大に合格した私は存在しない」と言っても過言ではない・・・そのくらい,この隙間時間というものは有効です。

 何より,この「隙間時間の活用」というのは,受験に限られたことではありません。今後生涯学習を続けていく上でも重要なスキルとなるものだと私は考えています。例えば私は現在大学生になっているわけですが,通学の電車の中で新書などの教養書を読む時間はとても貴重なものとなっています。そうやって読破した本は,入学1年も経たないうちに15冊を超えました。こうやって「知の財産」を増やすということになるわけです。

 というわけで,次の項目からは,具体的にどのような時間が隙間時間として活用できるのかを書いていきたいと思います。

2.通学時間の利用

 まず最初に紹介するのは,前項目でも少し書いた,通学時間の利用です。

 通学(電車やバス)中は、単語集やその類がもってこいです。座れたら赤ペン片手にチェックしてもいいし、もし立っていても単語帳などを眺めるくらいは出来ます。また,英語の音声教材(例えば,DUOの復習用CDなんかがいいですね)を聞くのもかなりいいです。周りに変な目で見られない程度のシャドウイングをやってみるのもいいでしょう。

 私なんかは電車とバスが片道45分くらいありましたから,この時間にやった勉強というのは高校3年間で相当なものになりました。この時間が無かったら私の東大合格もひょっとしたら無かったかもしれない・・・それくらい有益なものでした。通学時間が長いことを高校生の頃は嘆いていたわけですが,今となっては逆に学校に歩いていける距離の人が気の毒になるくらいですよ(笑)。

 そして,私は電車もバスも乗らない・・・って人は,音声教材を利用するのがいいでしょう。さすがに,歩きながら,それとか自転車に乗りながら単語帳を見るのは,危険なのですから(笑)。例えば英語の教科書の音声テープを先生にダビングしてもらったり(お願いすれば喜んで引き受けてくれるはず),単語帳のCDを聞いたり,録音したラジオ講座を聞いたり・・・といったことが出来ますね。

3.5分予習と5分復習

 次に紹介するのは,授業の間の休み時間を利用する5分予習と5分復習です。授業の前後の休み時間っていうのはついついボーッとしてしまいがちですが,実はこの時間の勉強というのもかなり効果が大きいのです。

 「5分予習」とは、授業前の5分を使って,前もって授業の内容に目を通しておくことです。例えば,英語とかだったら予習してきた本文を一度読み返すとか,数学だったら授業範囲の用語をチェックしておくとかですね。これによって授業をどのような力の配分で聞いたらよいのかが分かるので,自然と理解も深まります。

 また、「5分復習」とは、授業終了直後にその授業の内容を振り返ることです。英語や古文とかだったら本文をもう一度読み返してみたり,理科だったら重要な語句を再確認するとか・・・。ともかく,授業で重要だったポイントを振り返ることで,授業の内容の一層の定着を図ります。

 この「5分予習」「5分復習」をするだけでも,その授業の理解度はすごく高まりますよ。試してみれば分かります。

4.始業前,放課後,登校前,就寝前,CM

 始業前放課後。たとえば,この時間には問題集なんか解いてみてはどうでしょうか。特に、始業前は静かなのでオススメです。授業開始の30分ほど前に来て解いてみると、かなりはかどるものですよ。朝一番に学校に来るということはそれ自体でも気持ちのいいことですしね。放課後に関しては,部活をやっているときはあまり出来ないかもしれませんが,引退後は放課後に図書館に行ってみたりするといいと思います。学校によって異なるのでしょうが,少なからず勉強している生徒はいると思いますよ。

 朝起きてから学校に行く前夜寝る前や、テレビのCMの最中パソコンの起動中の時間には単語類などの細切れのものがいいですね。ちょこちょこっと見直していきましょう。短いからといってこのような時間をバカにしちゃいけません。

5.たまにある批判と,それに対する反論

 さてさて,数点紹介してきたわけですが,こうやって隙間時間を使うことに対して,「いやいや,そういった細切れの時間くらい楽にしていたほうが精神的に楽じゃないか」っていう批判もあるかと思います。それは確かに一理あります。隙間時間も勉強勉強ってギスギスしていると,心の余裕というのもなくなってしまうのかもしれません。友達と一緒に帰る電車の中とかだったら,その話の中に入らないで一人で黙々と勉強していたのだったら,興ざめでしょうしね。

 こういう批判に対しては,キチンとした反論を用意しています。「お前は精神的に楽じゃなくなるほど隙間時間を使ったことはあるのか」。実際,隙間時間を使おう使おうとしてみても,案外楽なものですよ。朝起きたときに伸びをする気持ちよさ,朝飯を食べるときの充実感,風呂に入ったときのあの「あ”〜〜」という嬉しさ,床に就くときの「今日も頑張ったなぁ」という満足感・・・こういったものがある限りは精神も荒廃しないですよ。逆にこういったものが感じられない時はちょっと息抜きでもしてみたらいいと思いますよ。

6.とっておきの隙間時間

 では最後に、奥の手を紹介します。それは,トイレ。壁に白地図・年表や反応図などの重要な図を貼ってみます。トイレって言うのは毎日行くところすから,ここに貼っておくだけでも効果絶大ですよね。何回も何回も見ることで自然に頭に定着するんですね。そして,それと同時に、家族に対しても「勉強しているぞ」というアピールになります(^^;

 しかも,トイレって静かだし,誰にも邪魔されないし・・・ほんと勉強には最高の環境ですよ。あまり綺麗な話じゃないですが。

7.最後に

 隙間時間のよさは,実際にやってみないとわからないものです。ぜひ今日から試してみてください。

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その他の細かいテクニックは問題集の解説・先生の説明などを参考にしてください。

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