(最終更新日:2001年9月24日)
6年強英語を勉強してきたものとしての意見
習うより慣れろ、とは言わないが、学びて思はざれば即ち罔し。 ちょっと論文調の言葉になっちゃったので、言葉変えますね。論文調の言葉だと偉そうに聞こえて読むのが嫌になるでしょう(笑)。テレフォンショッピング風にいきましょうか。 (司会A(以下A))さて、今日は皆さんに英語の勉強法、丸暗記を紹介します。 (司会B(以下B))えーっ、丸暗記って全部覚えないといけないんでしょう?単語帳とかやったほうが効率的いいんじゃないですか? (A)ご安心ください。これから紹介する丸暗記法は、覚える量こそはちょっと多いものの、覚える自体の労力は少なくて、しかも定期テストや模擬試験、結果としては大学入試にも役に立つという素晴らしい方法なのです。 (観衆の声(以下X))おお〜っ (A)さて皆さん、従来の暗記の方法、例えばターゲット1900のような単語帳では、単語1つ1つを必死に赤シートで隠したりして覚えた割には、文中での意味を判断できなかったり、すぐに忘れてしまったりと、あまり役に立ちません。また、単調な作業ですから、途中で挫折してしまう人も多いのです。「いざ単語を聞いてみると、abandonとabolishしか知らなかった」というのはよくある皮肉話ですね。 (B)確かにそうですよねぇ。そこで、周りの子はみんな「根性」だとか「努力」だとかで頑張っていましたね。 (A)そこで皆さん、今日ご紹介する丸暗記法、覚えるのはたった2つ! 「教科書」と「DUO」だけです。 (X)わぁ〜〜っ!(拍手) (B)えーーっ、たった2つなんですか?? (A)それはこれからの説明を聞いていただければ分かるでしょう。まず、「教科書」。これを覚えると、単語、熟語、文法、構文はもちろん、トピックスに関する知識、文の展開のさせ方など、様々なことが自分のものとなるんです! (B)えっ、何でしたっけ?、単語に、熟語に、文法に、構文、トピックス、文の展開・・・6つもですか!? (A)そう。しかもそれだけじゃありません。以上のことは文章の中で関連付けて覚えるので、忘れにくいのです!実際、認知科学の分野で、バラバラに覚えるよりも相互に関連付けて覚えた方が記憶力が長持ちすることは実証されています。さらにっ!教科書の文章だから、定期テストにそのまんま出てくるのです。どういうことか分かりますか?? (X)あぁ〜っ!(驚きの声) (B)そうか、定期テストで高得点が取れるんですね! (A)そうです。さらに今日は「DUO」もご紹介します。 (X)おお〜っ! (B)えーっ、それだけでもすごいのに、さらにあるんですか? (A)この単語帳は、1つの例文にいくつもの重要単語が入ってるんです。だから、例文を覚えてしまえば、多くの単語が、しかも文の単位で関連付けて覚えられるんです。教科書だけでは物足りない単語はこれで完璧です! (B)すごいですねぇ。けど、それくらい効果があるということは、やるのもきっと大変なんでしょうねぇ。 (A)ご安心ください。先ほども言いましたように、関連付けて覚えるから、覚えやすいのです。そして、今回は皆さんにやさしい覚え方をご用意しました。 (X)うわ〜っ!(ぱちぱちぱち) (A)教科書もDUOも、文章を覚えるというものですから、通学時間でも、空いた時間でも、いつでもできます。さらに、これ。CDも使ってください。教科書の音読テープは先生にダビングしてもらったりして、DUOのCDも復習用を買って、何回も一緒に声に出して(シャドウイング)読めば、耳、口も一緒に使うので、効果はさらにアップします! (X)おお〜っ! (B)これで、今まで苦手だった人ももう英語も大丈夫ですね。 (A)ええ。ただし、ちゃんと問題は解きましょうね。あと、分からない単語は面倒くさがらずに調べましょう。 (ナレーション)さて、今日ご紹介したのは、教科書とDUOを使った丸暗記法。音読テープを使って、通学時間や空いた時間に繰り返すだけ!様々なことを関連付けて覚えられるので効果は絶大です!始め方は簡単、今すぐに始めるだけです!さあ、今すぐ本を開きましょう! ふざけた文体で書きましたが、ただ読むときの抵抗感を無くすだけが目的なので、中に書いていることは全部私が経験したことを元に書いております。さて、数点補足したいと思います。上の文章はいい点ばかりを書いたので、下の補足のほうも重要です。
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先に書いておきましょう。基礎知識の有無に関わらず、英語なんて読みまくればなんとでもなります。正しい文法の解釈力さえあれば。それはさておき、授業をちゃんと受けて、教科書の文章をしっかりとマスターできたら、大抵の英語の文章は読めます(読めなければ困ります)。分からないことがあるとしたら、かなり複雑に入り組んだ文であるのか、単語が分からないのかのどちらかです。 その前に、どんな文章を読んだらいいんでしょう??受験のみに関して言うとしたら、長文読解の問題集と、和訳(解釈)の問題集、この2本柱でしょう。受験以外にも読むのであれば、英語のペーパーバックか、ホームページかを読んでみてはどうでしょう。ホームページを読むのならば、ノーベル財団の中の利根川進博士のページなどは私も読んでみましたが結構おすすめです。専門的な用語も結構出てきますけどね(笑)。 私も昔は迷っていたのですが、長文の問題と、和訳(解釈)の問題の違いって何なんでしょう?長文の方が長くて、和訳のほうが短い、それだけの違いでしょうか? 否。和訳の方が1語1語を正確に解釈することを求めているのに対して、長文の方はあの文章の中から何が重要なのかを見極めることを求めているのだと思います。 まず、長文問題に関しての私の方法論。家で長文問題を読むときは、
では、次に、和訳問題の方に。
補足:文構造の把握について 先ほども書いたとおり、私が注目していたのは、文の先頭、動詞、接続詞、前置詞+名詞、の4つです。まずは文の先頭。文の先頭に名詞があれば、それは一部の例外を除いて文の主語です。〜ingがあれば、分詞構文と動名詞の2通りを考えます。などなど。これを書いてある参考書は知りません(ひょっとしたらあるのかもしれませんが)が、英語を読んでいく、授業を聞いているうちに自然と身に付くものです。逆に言えば、読まないでいたらいつまでたっても・・・・・・ 動詞。英語でもっとも大切な要素と言われていますし、私もそう思います。英語の5文型は皆さんご存知だと思いますが、その文型を決める要素が、動詞なのです。例えばliveなら1文型しかあり得ないわけですし、makeなら3,4,5文型のいずれもあり得ます。とりあえず、英語の文型は動詞によって決められるということを心に置いて読んでみると、少し違って見えると思いますよ。 接続詞。動詞という本質的なものではありませんが、それでいても重要です。例えば皆さんが一番知っていると思われる接続詞、and。これの前後には、文法的に同等な語句(文と文、述部と述部、to不定詞とto不定詞、名詞と名詞、などなど)が絶対にあります。これをパラレリズムというらしいです。この同等な語句を探すことによって、文構造を捉えるのが容易になります。 前置詞。前置詞の後には必ず名詞があって、前置詞+名詞のカタマリで、副詞(of+抽象名詞の場合は形容詞)になります。なんだそれだけかというかもしれませんが、文をどんどん簡単にするには、前置詞+名詞のカタマリを取り除けばいいんです。訳すのならば、後から付け加えれば、それで事足ります。 |
日本語と英語の語順は、大雑把に言うと、逆です。だから、その文を日本語に訳すには、どうしても後から返って読むことが必要となります。訳は正確さが必要とされるので逆さ読みは必要ですが、果たしてそれ以外のところで逆さ読みをする必要はあるのか?日本人は逆さ読みじゃないと読めないのか? 答えはNOだと私は思います。例えば次の文章を前から読んでみましょう。In dealing with the subject of the art of talking, almost the first thing to do, in addressing the English reader, is to convince him that it is really worth while. 出典は、昨年度の代ゼミ冬期講習の東大英語Lesson2の第1文です。文章の一番最初にある、ということだけを念頭に置いてください。 In dealing with in 〜ingが文頭に来た時点で、前置詞+名詞だから、副詞となり、〜の時、と分かる。dealを見た時点で、後ろにあるwithが予測できる。もちろん、withの後には名詞が続く。 the subject theと書いてあるのに何の主題だか分からない。当然後に説明が続く。 of the art これは"the subject"の説明。前と同じく、theなのに分からないartには説明があるはず。まだartの意味は分からない。 of talking, これは"the art"の説明。talkingにtheはついてないので、漠然と「会話」という意味か。先の"the art"の意味について、会話の芸術、と捉えると不自然になることは分かるだろうか。会話の技術、と考えた方がしっくりとくる。が、意味は今後の文の内容で決めるように。カンマで区切られているので、Inから始まった副詞句はここで終わり。文頭の副詞句は文全体を修飾すると考えていい。 almost the first thing to do,(さっきの副詞句は文の成分に関係ないので、ここから文が始まっていると考えて)文の先頭の名詞は文の主語。動詞を後に探すことを考える。カンマがあるから、素直には動詞が来ないことが予測できる。ちなみに、この言い方は英作文でも使えるようにしよう。 in addressing the English reader, in 〜ingで、時の副詞句。addressという動詞の意味は、この単語を見た時点では判断できないが、後の"reader"という「人」が来た時点で、「〜に話す」という意味だと分かる。 is もちろん、the first thingの動詞で、これが文の本動詞となる。isは第2文型なので、後に補語を探しに行く。 to convince to+不定詞はいろいろあるけれど、ここではbe to+不定詞(予定、とかそういったやつ)も、形容詞・副詞用法もどれも無理。名詞用法でisの補語にするのがもっとも自然、かつ分かりやすい。convinceは、誰に何を納得させるのかを探す。 him thathimという"人"が出てきたので、あとは"何を"を探す。すぐ後にthatがあるが、2通り考えられる。1つは、thatは代名詞で、前の名詞を受けること。しかし、これではどの名詞を受けても意味が通らない。しかも、後に続く文が説明できなくなる。というわけで、もう一つの、that節という考え方で行く。後には完全な文(主語と述語)が来るはず。 it is really worthwhile.まず、完全な文になっているので、先のthatの解釈があっていたことを確認する。itは、強調構文でも無く、形式主語でもない。単に、前の"the subject of the art of talking"を受ける代名詞。isの補語は、worthwhile。これは「時間をかける価値がある」という意味の形容詞。 さて、ここまで、読み返すことをしないで読んできました。ここでは明文化して説明するために、多少長くなりましたが、実際に読むときはかなり速いスピードで読むことが出来ます。いちいち日本語の順序に置き換えないで、英語の順序のまま読むことが出来るのも利点です。訳せと言われない限り、この読み方をする、これが英語学習の最初の目標といってもいいんじゃないでしょうか。とりあえず、直訳と意訳をして終わっておきます。 直訳:会話の技術という話題を扱うとき、最初にしなければならないことは、イギリス人の読者に訴える時のことだが、それが本当に時間をかける価値があるということを納得させることである。 |
最後に、少しだけ。英語ってなんとなく感覚で答えられる部分もあるんですが、決して自分の主観だけで答えてはいけないです。正誤問題でも、ちゃんと文中に根拠があるはずです。そういった根拠をじっくりと探しながら問題を解いていけば、まあ点数とかも上がっていくでしょうね。あと、受験の英語だけじゃあ退屈でしょうから、たまには海外のホームページを読むとかもしれみればいいでしょう。 |
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