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受験に必要の無い授業は内職せよ?

授業中の内職を推奨するような人の論理は,極めて単純かつ明快です。それは,「受験に必要の無い科目(例えば家庭科とか保健とか)を勉強しなくても,受験にはなんらマイナス要素は無い。だから受験に関連する科目を少しでも勉強しよう」ということです。

私はこの方法を否定することは出来ませんし(私も一時…大学に入ってからですが,ちょっと内職してたこともあります。なのでこの記事は自戒を込めつつ書いています),その効果は確かに人によってはあるのかもしれません。

ただ,私の経験上,内職という方法は極めて非効率的です。それは,授業の音が聞こえてくるからです。例えば,邦楽を聞きながら勉強しようと思ったことがあるかもしれませんが,日本語の音楽がBGMとしてかかっていると,どうしても注意の何割かはそちらの方に行ってしまい,勉強に集中することは難しいです。授業中に別のことを勉強しようとするときも,それと同じことが言えるわけです。

また,集団行動を基調とする高校において,それを乱すというのもいかがなものかと。あなたが内職をすることによって,他の生徒に迷惑をかけているということもまた事実です。

以上の2点から,高校での授業中の内職に関しては私は極めて否定的な立場をとります。内職なんかするくらいなら,家庭学習の効率を上げることを考えるべきです。

内職に関する議論が,掲示板で盛り上がったことがあります。かなり長いスレッドでしたが,ぜひ一読されることをお勧めします。その中で,特に自分の考えと似ていた書き込みをひとつだけ抜粋します。

なんか、内職の話題が凄くなってきましたね。
自分も授業中のちょっとした時間(短時間)に内職をしていた身なんですが、授業中ずっと内職をするのはお勧めできないです。
理由は、学校(進学校を含める)は大学受験の勉強をする場としては当然ですが、「教養」を学ぶ場でもあると思うんです。内職という独学で教養を学べるかどうか疑問です。上の台詞は数学担当の先生がおっしゃっていた事で僕はその言葉で学校の役割とは何かを教わりました。
そして、こんなこともいっていました。
「学校では教養や新しい分野を学んで、長期休暇の時に自分の能力を高めたいなら今習っている分野の復習やスキル(英単語力など)アップを行ってほしいんだよ。受験は3年生の初めに基礎力があるかどうかが大切なんだ。だから授業を大切に受けてくれ。」と。(先生が言ったことを簡単にまとめました。)
このレスが皆さんに影響を及ぼすかどうかは分かりませんが、僕自身は大切なことだと思うのでカキコしました。

万が一,進度は遅いわ説明は分かりにくいわ,なとんでもない授業があったとしても,その授業を丸ごと放棄するよりは,以下の方法を試してみることを推奨します。

案:授業を追いつつ,それに直接関連してくる項目を自分で調べてまとめていく

例えば化学の授業で,ナトリウムの反応についてのことをやっているとします。授業が教科書を追っているだけでつまらない! なんてことがあれば,例えば「化学IB・IIの新研究」みたいな本を授業に持ち込んで,自分のノートにその授業以上のことをどんどんまとめていくわけです。

授業に沿ったことをやっているわけですから,そう集中力が落ちるということもありませんし。
というかそもそもこれは内職というものでもありませんし。