模擬試験で気をつけること

1.模擬試験の目的

 模擬試験は、自分の合格判定を見るものではありません。合格判定より、むしろ受けた問題とその解説のためにお金を払っていると思ってください。模擬試験を解くときは普通に家で問題を解くときよりずっと集中力があります(というか、無ければいけません)。その分問題の印象も強烈に残っているわけです。そして、試験が終わって配られる解説には、普通の問題集より遥かに詳しい解説が載っています。これを復習して身につける、それが一番の目的です。

 次の目的は、「本番の雰囲気を味わえる」ことです。どこかの大きな会場に行って、見知らぬ人達と一緒に問題を解く。入試さながらです。(だから、自分の行く大学が模試の会場になっている場合は出来るだけ受けるようにしましょう。下見にもなります)(注:この雰囲気を味わうことは学校で受ける模試では無理です。周りに友達がいますから。)また、時間配分を身につけるのも模試の目的の一つです。

 そしてさらに「自分の弱点がわかる」ことです。何も成績表が返ってこなくても解いたその日に「ああ、ここが解けなかった」くらいは分かるでしょうから、その部分を補強しましょう。

2.試験前に気をつけること

 まず、よく寝ましょう体調を整えましょう。模擬試験を受けるときまでは本番をイメージした方がいいと思います。本番と同様に体調を万全にします。

 あと、どのような模試なのか最低限確認しましょう。「記述式か、マーク式か」「母集団は何か」「大学の傾向にあった問題か」これだけは確認しておいてください。

3.試験中に気をつけること

 絶対に最後まで気を抜かないでください。模試だからといって気を抜くと、本番で苦労しますよ。最後の1分までねばってください。私は模擬試験の最後の90秒で答えを思い出して1点の競り合いに勝ったことがあります。本番でも同じ事が有り得ます。

 そして、時間配分に気を付けながら解きましょう。模試だからといって妥協は禁物です。1点でも多くの点数を取る練習をしましょう。本番で大切なのは難しい問題を解くではなく多くの問題を解くことなのです。簡単な問題・時間が少なくて済みそうな問題からやっていきましょう。
 時間配分に失敗したら、そのミスを強烈に印象付けておきましょう。次には失敗しないはず。

 また、雰囲気に飲まれない努力もしましょう。周りの人が賢そうに見えた、というのはよくある話ですが、そんな調子では本番では絶対にミスを犯します。弱気な人が痛い目を見るのはこの世の中の鉄則です。では、どうすれば弱気にならなくて済むか?簡単なことです。他人のあら探しをしてください(休み時間とかに探してくださいね。試験中は問題に集中してください。あと、絶対に口に出して言わないように。人間としての常識です)。例えば、「あいつ、見ている本真っ白やんか」「あ、鉛筆落としてるぞ」「眠たそうな顔しているなあ。ひどい目に遭うぞ」などなど、どんどんあら探しをしてください。そのうち気分も紛れますからリラックスも出来ます。もちろん、自信も沸いてきます。

4.試験後に気をつけること

 さて、長い戦いが終わりました。全教科キッチリと集中して問題を解いたと思います。解けなかった問題も印象付けられていると思います。さあ、これからが本当の模試の活用法です!
 解説が配られたら、出来るだけ早く(家に帰る電車の中で見なおすくらいの気持ちで)見なおします。特に、自分が解けなかった問題の解説はじっくりと読んで、次に出てきたときは間違えないようにしましょう。解けた問題についても解説を読んで理解を深めましょう。
 こうすることで、模試前に持っていた実力に、模試で解けなかった問題を解くことの出来る実力が付け加えられます。これを繰り返すことで、家で参考書や問題集に向かうよりずっと効率のいい勉強が出来ます。

 大学の判定はあくまでも参考にとどめてください。そのときがたまたま運がよかっただけかもしれません。それよりも大切なのが、例えばE判定が出たらその原因を探ること。なぜE判定が出たのか、例えば数学が足を引っ張っているのならその強化にこれからの時間を当てます。
 別にE判定が出ても気にすることなど無いのです。模試を見なおすことで他人に一歩リードしたのだから、もうD判定になっているかもしれません。地道に努力すれば遅くとも3ヶ月後には成果が出ます。早い人は数週間で成果が出てきます。E判定を見て「なにくそ」と努力することが一番大切なのです

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