化学はイメージが大切です。ただそれだけ。いかに自分の視点をミクロの世界に持っていけるかが勝負です。例えば、中学校のときに「結合の手」という表現で、「水素は1本、酸素は2本、炭素は4本」と習ったと思います。その時に「なんで本数が決まっているの?」と思った事でしょう。その後、高校に来て、「最外殻電子が8つになると安定になる」ということを習って、電子を他の原子と共有する事で8つになるように結合する、と聞けば分かったでしょう。結局はそういう「ミクロの視点」が大切なのです。 理想気体と実在気体の違いを説明できますか?「高温低圧だと差が小さくなる」だけで覚えている人、それはやばいです。「気体分子自身の体積と、分子間力(ファンデルワールス力)によってずれる」まあ悪くありませんが。「低温になると分子の運動が小さくなり、分子間力の影響を大きく受ける。そして高圧になると分子間の距離が小さくなり、分子間力の影響が大きくなり、また、分子自身の体積の影響も大きくなる。実在気体とはかけ離れる」この位の説明はできなければいけません。そして、その説明のもとにあるのが、自分の頭の中でイメージを描く事です。下のイラストのようなものを頭の中で描けますか?それが1番大切なのです。 こうすることによって、ミクロの世界がよく分かるだけでなく、記述・論述問題の対策にもなります。東大・京大をはじめ国公立大学を目指す理系の方は特に意識して下さい。 |
※赤線は分子間力、緑線は分子の運動
まず、イメージを分かりやすく説明してくれる先生であれば、その先生の話を一生懸命に聞きます。そして、重要なところは、説明をもとに自分なりに絵を描いて見る(雑でもいい)のが大切です。上のような絵を描いて見るのです(上の絵はパソコンでも3分くらいで描けるほど雑なものです)。そうやってミクロの世界に近づいていくのです。 そして、役に立つのが図表。学校で買った人はそれを使えばいいですし、買ってない人も、絵がいっぱいある参考書を買うとか、大きな本屋に行って図表を買う(かなり高い)とかするべきです。より鮮明にイメージが湧く事でしょう。 また、図表を使うもう一つの利点は、色がついている事。教科書では見返しのカラーページしか写真はありませんが、図表なら一つ一つの色が載っています。無機化学などで沈殿の色などを問う問題を見たときに、「これは図表のあそこら辺にあったな」と思えるようになればしめたものです。イメージのためにも図表を使うことを大いに勧めます。 |
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その他の細かいテクニックは問題集の解説・先生の説明などを参考にしてください。