(最終更新日:2002年3月3日)
勉強法というのは,人によってそれぞれ異なるものだ。他人がある勉強法でうまく行っているからといって,それを真似すれば自分もうまくいくとは限らない。受験勉強のみならず,大学生や社会人になってからも使える勉強法,これを如何にして確立すればよいのだろうか。
自分自身にあった勉強法というのは,人によって異なるものです。例えば,野球選手を見てみたって,ボールを投げる利き腕が違うのはもちろん,ピッチャーならばオーバースロー,サイドスロー,スリークウォーター,トルネードなど,様々なフォームがありますよね。あれは,選手が日々の練習の中で,いろいろなフォームを,コーチから教わったり,自分なりに考えたりして,その上で試行錯誤して得られた結果なのです。受験を始めとする勉強法だって,これと似たようなものです。自分でいろいろと試行錯誤して,その結果として,自分に最適の勉強法が得られるものなのです。 というわけですから,人に聞いたり,書籍やネットで入手した情報,そういったものを鵜呑みにしてしまうというのは,ただ単に成績が伸びないということだけではなく,自我を放棄していることにもなるわけです。この文章を読んでいるあなたには,そういったことは絶対にしないで欲しいと思います(鵜呑みにしてはいけないと言いましたが,せめてこの文だけは信じてください)。 かといって,じゃあ一人一人が勉強法を一から開発するのか,というと,そうでもない。そういったことはごく一部のカリスマがやればいいだけのことです。確かに自分で方法を開発するというのも大切なんですが,既に他の人が成功しているやり方でやれば,自分が成功する可能性だってあるわけです。 この二項対立をどうすればいいのでしょうか。答えは簡単です。「いろいろな情報を仕入れる→自己流にアレンジする→実践してみる→欠点を改め,再びアレンジ→実践・・・」このサイクルを繰り返しているうちに,自分に合った勉強法が確立できるはずです。私の高校生活を例にとって説明してみます。私は一応中学校からの惰性で(苦笑)進研ゼミを受講していたので,特集記事や付属冊子などで,人それぞれの勉強法があることを知りました。ただし,それらを全て実行することは出来ない。だから,自分に合いそうなものを直感的に選んで,それに他のものの長所を付け加えるという自己流の方法をとりあえず最初の3ヶ月くらいで試してみました。英語のノートの作り方とか,そういったものが中心でしたね。そして,最初の中間テスト,期末テストでの結果や,日々の負担なども考慮しつつ,徐々に方法を変えていきました。具体的な数値としては,入学時は50前後だった校内偏差値が最終的には65ほどになりました。 このサイクルの中で一番重要なのはどこかといわれれば,「実践」です。これが無いと,いくら情報を仕入れようが,いくら自分なりにアレンジしようが,それらは宝の持ち腐れ,馬の耳に念仏というわけです。確かに勉強というと実践するのが嫌というのは多いでしょう。そういったときは,最初のうちは勉強が終わったときに自分にご褒美を与えるなど,外発的動機を用意してみればどうでしょうか。外発的な動機で始めたとしても,次第に内発的動機(つまり,勉強そのものに目的を見出すこと)も発見できるはずです。 話がかなり脱線してしまいましたが,結局は,「自分に合った勉強法を開発しよう。そのためにも,実践してみることが大切だ」ということです。次の項目以降では,さっきのサイクルについて,詳しくお話ししたいと思います。 |
先ほども書いたとおり,勉強法というのは人それぞれ異なっているものなのです。その,人それぞれの勉強法を吸収して,自分なりにアレンジしようと思うのであれば,まずはその勉強法自体を探さなければならないのは当然のことです。幸いなことに,様々な媒体(メディア)で,その勉強法は入手することが可能です。いくつか例を挙げて,説明したいと思います。
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情報を入手したら,さっそくそれをアレンジします。といっても,全ての情報を組み合わせることなど不可能なので,その中から選んだものを組み合わせることになります。 では,どのような情報を選べばいいのか。もうこれは,自分が生理的に受け付けるものを選ぶしかありません。いろいろな情報を仕入れていると,「ウッソーッ,こんなことで本当に出来るようになれるはずが・・・」というのに多く遭遇すると思います。そういうのに限って,「騙されたつもりで一度やってみて欲しい」とか書いてあるものです。が,騙されてばかりじゃいつまで経っても終わりません。そういうのはバッサリと切り捨てればいいんです。 まずは素直に受け入れられそうなものを組み合わせてみるのです。自分の考えとかも混ぜてやるといいでしょう。注意点は1つだけ。ちょっと多めの勉強法を組み合わせるといいです。というのも,後から改善するときに,いろいろとカットすることになりますから・・・。まあここらへんは適当でいいんです。さっさと実践に移りましょう。 |
一番大切なのはここです。実践しなけりゃ,全てが意味をなしません。また,逆に言えば,実践できない・実践していない勉強法なんて,そんなのは勉強法ではありません。ただの戯言にしか過ぎません。(うちの昔の勉強法は,「受験生を始めた頃に『○○の勉強法』というものを書くだなんて・・・」とかいう批判を一部で浴びているようです。まったくもっともな意見です。ただ,少なくとも,高1や高2で試行錯誤して自分なりに導き出した方法をあそこに書いているんだということくらいは認識しておいてください。) 自分がアレンジしたものであれ,聞いたままのものであれ,実践すればそれが自分に合うかどうかはすぐに(3日〜1週間くらいで)分かるはずです。合うか合わないかというところを実際に感じ取った後で,次の項目に移ります。(『自分に合うってどういう感じなの?』とかいう質問には答えられません。そんな,感じ方なんて,一人一人違うでしょう・・・。今までの自分とでも比べてみればどうです?) |
実践してみて,自分に合ったところ・合わなかったところが分かったならば,それを元にして勉強法を改善していくのです。まず,自分に合ったところ。これは基本的には残していく方針でいいです。 自分に合わなかったところをどうするか・・・これが大切なんです。例えば,英単語を覚えるのに,ひたすら紙に書いたけれども,うまく覚えられなかった。じゃあ次からはどうすればいいのでしょうか。・・・まあいろいろと考えてみましょう。「書くのをやめてみる」「書く回数を減らしてみる」「書くときに,一緒に音読してみる」などなど,いろいろな代替案があるでしょう?こういうのを,本屋に行ったり,自分の頭で考えたりして思いつくのです。 こうやって,何かがうまく行かなかったから,別のやり方を考える・・・これって,部活とか趣味とかでもいつもやっていることでしょう?? それを受験でもやっている,ただこれだけのことなんです。 |
勉強法の確立の仕方について一応書いてみたんですが・・・別に難しいことなんて何も書いていないでしょう??「まずはやり方を考える。そのやり方でやってみて,うまくいかなかったら,他の方法を試してみる」これだけのことなんです。これをグダグダと書いてきたわけです(笑) 「2.情報を入手する」のところが,文字の量から見れば一番多いですが,別にそんな重要なことではありません。一番重要なのは,実践してみること。決して口先だけの人間にはならないで,自分で手を動かして見てください。 |
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