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18 road ありがち日記

勉強法をブログにまとめます→試験力(笑)(2010年9月~)

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2010年07月28日 初めて大学生のレポートを採点して気付いた、採点者に「読ませる」レポートのお作法 [長年日記]

_ はじめに

大学教員になって2ヶ月、どうしたことかオムニバスの講義を1コマだけ担当させてもらうことになった。自分の研究分野で大切と思われる「考え方」を講義して、それに倣った事象を調べてまとめなさい、というレポート課題を出した。思ったよりバラエティに富むレポートで読み応えもあったのだけれども、読む上でいくつか「ひっかかる」ような点があったので、せっかくなので書いておくことにしてみた。

別にこれから書くことが出来ていないからレポートを読まない、なんていう教員は多くはないと思うけれども、将来いろんな書類(就活のエントリーシートとか社会人になってからの報告書とか)を書くときの基本にもなると思うので、せっかくなら大学生のうちからやるといいかと。少なくとも採点者に好印象を与えることはできるし。

_ (1) レポート課題に対して的確に答えていることを冒頭で簡潔に表明する

私が出したレポート課題は「生体内外のシグナルを生体内のシグナルに変換する仕組みについて,何か1つを選び,概説してください」というものだったので、レポート冒頭で例えば「音の振動を聴覚の神経活動に変換する仕組みについて概説する」と書いておけば、安心して読み始めることができる。

それが書いていないとテーマを無視したレポートかもしれないと疑いながら読み始めることになるし、読み終わって課題に対する答えが無かったときの徒労感はかなりのものだろう。少なくとも自分はそうだった。

_ (2) 余計なことを書かない、指定された枚数に収める

教員が知りたいのは、学生がどれだけの知識を持っているか(検索してきたか)ではなく、自分の講義で伝えたポイントを理解出来ているかどうかなので、それに答えることに集中したほうがいい。枚数指定はそれに答えるのに十分な量を指定しているはずなのでそれに収める。いろいろ調べるのは結構だけれども、それはブログなり自分のウェブサイトなりで公開すれば、世の中のためにもなるはず。

_ (3) 見出しをつける(フォントも目立つものにする)

自分の場合はそれほどの量でもなかったけれども、何百人ものレポートを読む場合は、見出しを見てから集中して読む場所を選ぶことになるだろう。

_ (4) ワードプロセッサで作る場合はフォントサイズは10-12ptで一段組み、行間も適当に取る

小さすぎるフォントサイズは、読みづらいというのもあるが、一行あたりの文字数が他の人と大きく違うようになるデメリットがある、というのも覚えておいて損しないはず。段組みについても同じ理由であまりおすすめできない(自分は昔やっていたけれど…)。行間も適当にあったほうがいい。枚数指定に収めようと頑張ったのは分かるけど、それなら枚数を増やしたほうがまだマシ。たぶん、Wordの標準設定でそのまま打ち込んだものであれば、それなりに読みやすいフォントサイズ・行間・余白になっているはずだ。

手書きならそのままレポート用紙に書けばいい。

用紙サイズは指示のある時以外はA4に統一する。

_ (5) 図表をコピーして使った場合は、図表の近くにクレジットを入れる

「引用」した時の作法として、引用元を近くに書くのは当然のことだけれども、図表だとどうも忘れがちになる。

_ (6) 参考資料を末尾に書く

本でもWebでも何を参考に書いてもらってもいいけど、自分の頭の中の知識だけで書いている場合でない場合はちゃんと参考にしたものを書いておいたほうがいい。少なくとも私はWikipediaを参考にしたからといって減点はしない。

自分自身、学生だったとき、2ちゃんねるを参考にレポートを書いたことがあるが、さすがにそれは書けなかった(笑)。

_ (7) 表紙はいらない

これは人によって考えが異なるところかもしれないが、最終的に名簿に点数を記入するとき、名前と内容が近くにあったほうが確認しやすい。1ページ目の上部に講義タイトルと担当教員名、自分の名前、学籍番号を書いて、そのまま本文を書き始める。

_ 最後に

7つの項目を見ると「読む側の我侭を並べているだけじゃないか」と思われるかもしれないけど、内容以外の「読んでくださいアピール」をすることで、正当な評価を得る可能性は少なくとも減ることはないと私は思う。体裁がなっていないレポートを読まないということは決して無いが、体裁が整っているレポートは、それ自体、印象の良いものだ。大学のレポートのように、どう書いても読んでもらえるものならまだいいが、就活やら社会人になってからやらの場面、体裁が整っていない文章はそれだけで突っぱねられることを頭の片隅に置きながら、大学生のときから体裁の整った文章を書けるように「練習」しておくことは、決してマイナスにはならないはずだ。

なお、ここに書いたことはあくまで私の個人的意見なので、読む人によってベストな体裁は異なるだろうし、体裁について指示がある場合はもちろんそれに従うべきだ。

本日のツッコミ(全7件) [ツッコミを入れる]
_ Christopher (2010年07月27日 22:35)

レポートの書き方って誰も教えてくれないんだよね。レポートだしても書き方に対するフィードバックは無いし、良いレポートの例も殆ど無い。そして研究室に配属されて論文指導されて漸く文書の書き方を知る。

_ (=ΦωΦ=) (2010年07月27日 23:58)

レポートの採点、乙です。 <br>レポートの書き方って、2回生ぐらいのときに有機の先生が教えてくれたかなぁ。 <br>「お前ら研究者を目指すなら、引用元ぐらいちゃんと書け(以下略)」 <br> <br>(1)の体裁が苦手なのは、数学の証明手順が論理的だと思っちゃっているからなのかなぁ~?判決文スタイルって分かりやすいのにね。

_ TEL (2010年07月28日 01:19)

>Christopher <br>だよねぇ。大学に入って最初の数年間、ひどい文章を先生方に読ませてたのかと考えると申し訳なくなるわw <br>フィードバックは確かに欲しかった。即返ってくるのとか、計算機プログラミングのレポートだけだったわ(書き方までちゃんと指導してくれてた)。 <br> <br>>(=ΦωΦ=)さん <br>ご無沙汰です。よい先生に巡り会えましたねぇ。 <br>(1)でも、数学だって、「これから○○を証明する。そのために△△と□□について証明する」とか、始めますよねぇ、厄介なやつだったら。。。 <br>逆ピラミッド構造の書き方、教わらないですからねぇ。小学校とかだと作文の授業で中途半端に起承転結(笑)とかやりますし。

_ S/N (2010年07月28日 02:30)

どうもご無沙汰しております(私はまだまだ順調に大学院生)。レポート採点お疲れさまです。レポートじゃないけど、後輩のゼミ発表資料を読んで最高にムカつくのは「参考文献欄に読んでもいない著書や論文をゴロゴロ並べている」やつですね(笑)免罪符のつもりなんでしょうか。それはさておき、(4)について一言。分量の指定を「A4○○枚まで、○○字程度(註や参考文献一覧はそれに含まない)」とでもすればシステムのレベルでこの問題は潰せるんじゃないでしょうか。それによって学生は(図版を含めて)情報の取捨選択を余儀なくされますし、志の高い者は文章推敲にも努めるはずです。当方人文系(しかもひたすら言語表現勝負の分野)の人間なものですから、的外れな考えかもしれませんが、いかがでしょう。 <br>ま、正直なところ、せっかく(受け手もそれを求めているというレベル込みで)マニュアル全盛の時代なんだから、巷に溢れている論文作成マニュアル本を流行に乗って(理想的には文系用と理系用を両方)一冊ぐらい読めよ、ってところな気もしますが(自由度の高いレポート課題が多い人文系の場合、先に形式とか技術を教えすぎるとかえって型に嵌って発想が萎んでしまう不安があるんで、研究(とか社会通念・制度上の)倫理に悖る点以外については、ごく最初のうちは野放しにしとく先生が多いとは思います 笑)。 <br>長々と失礼しました。

_ TEL (2010年07月28日 09:23)

どうもご無沙汰です。 <br>分量に関しては(2)でもちょっと書いてる通り、指定した枚数で収めてもらいたいです。字数まで制限するとちょっとお互いに面倒かもしれません(笑)。ただ、フォントサイズとかはそれとは独立した「読みやすさ」として考慮して欲しいです。 <br>後段の点も全くそのとおりだと思うし、ただ野放しにするんなら提出されたレポートにフィードバックがあるべきですよね。

_ S/N (2010年07月30日 23:05)

たしかにかなり面倒でしょうね(笑)読みやすさへの考慮については同意です。ただ、読みやすさに対する考慮と内容の充実(や論述の的確さの追求)と指定分量の遵守という三点は結局相互に絡み合ってしまうので、アンバランスになりやすいものだろうなと思います。そこで、そのバランスを考慮せざるを得ない状態を初期設定に構えてみる案をちょっと考えてみたところです。 <br>フィードバックに関しては、やはり教える立場の人は必ず意識すべきだと思いますね。ただその見返りに学生の方には、「そんなこと教えてもらってないんですけど!」って力強く文句を言ってこない姿勢を要求したいな、と思ってしまいます。…無理かな(笑)

_ TEL (2010年07月31日 01:33)

無理と知りつつ、「大学ってそういうところだろ!」という決め台詞を…(笑)。チューターみたいな人が付いていてくれるといいんだろうけど、これもなかなか…

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